第34話 ライバル会社の御曹司と真彩

【梅田北・ハンズ】


梅田北のハンズの店に来ている真彩。

真彩、いつもと違い、オシャレな格好をしている。


真彩の横には、スラッとした高身長の男性、清水亮(30歳)がいる。

そして二人は、鞄コーナーで、あーだこーだと話し合いながら、好みの鞄を探している。


真彩「ねぇ、見て見て?! これなんかどう?」


真彩、自身が気に入った黒い鞄を清水に見せる。


清水「あぁ、良いねー、入れる所が一杯あって、デザインも良いね」


清水が鞄を手に取る。

鞄選びを楽しんでいる二人。

真彩と清水、時々、お互いボディータッチし、楽しそう。


鞄コーナーの同じフロアに、ハーモニー社・営業部1課の石川光が、女友達と、ブラブラと商品を見ている。

光、聞き覚えのある声がする、鞄コーナーをふと見る。


光(心の声)「えっ?……あれ、社長じゃん。わわわっ、見てはいけないものを見てしまった?」


光、直ぐに商品棚の後ろに隠れ、遠くからチラチラと、真彩と、その横で一緒に鞄を見ている男を見ている。


光(心の声)「あれ?……あれって確か……BES社の御曹司? この前、テレビで、BES社のインタビュー受けてた人だ。えぇー? ウチの会社、買収しようと企んでるライバル会社の御曹司と、何で? どういう事???」




【イタリアンレストラン「ボーノ」】


梅田北にあるイタリアンの店で、談笑しながら食事を楽しむ真彩と清水。

二人共、ジェスチャーを交えて会話をしている。

清水は終始、笑顔だ。


真彩と一緒に過ごしているこの時を、とても楽しんでいる。

真彩も終始笑顔。

気心知れた清水と、こうやって気を使う事なく喋れる事に喜びを得ている真彩。


     ×  ×  ×


食事が終わり、レジでスマホ決済する清水。


会計を済ませる清水を、店の外で待つ真彩。


そして、清水が会計を済ませると、真彩、清水の元に行き、頭を下げる。


真彩「御馳走様でした!」


清水「どう致しまして! 美味しかったね、この店、気に入ったよ」

と言うと同時に、真彩が持っている買物袋を持つ清水。


清水「ねぇ、この後、俺の行きつけのバーに行かない? もっとマーちゃんと話がしたい」


真彩「あぁ、良いねー。ジントニック飲みたい!」


清水「ヤッター。よし、今日は帰さないぞ!」

と言って、嬉しそうな顔で言う清水。

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