第11話〜ここはどこだ?〜

ガンッ

地面に落ちたみたいだ。

・・・

確か、本を開いたらなぜか落ちたんだ。

・・・ん?

ここは・・・学校か?

学校だけど新しい建物がない。

そこに広がるのは・・・

森。

あそこにこの学校の学生らしき人がいる。

挨拶をしてもスルーされる。

・・・ん?

お母さん?

なわけないよな

あの人・・・つけているのは・・・

機械?

同年代の人に追いかけられている?

まさか・・・鬼ごっこ?

自分の体は・・・

透けている。

つまり他の人にはバレない。

ということはこの学校を捜索できるということだ。

今日は、

1953年9月23日。

終戦から8年後。

それはどうでもよくて、

元の世界に戻る方法を探さなきゃいけない。

そうだ、スマートウォッチは!?

・・・位置情報を取得できませんでした

時間も表示されていない。

・・・充電10%?

・・・は?

今9%に切り替わった。

とりあえず図書室に行ってみるか。

・・・って、え?

鬼・・・いる。

鬼だ。

鬼がいる。

なぜ、この時代に?

とりあえず逃げる。

逃げろ、でないと戻れない。

・・・多分。

家に帰りたい。

あんな本、開かなければよかった。

こんな鬼ごっこ、参加しなければよかった。

自分がもし、あの時、あんなことをしなければ・・・

ありがとう、そしてさようなら、お父さん、お母さん。

と思ったその時だ。

あれ?あの人は、自分!?

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