第4話 転べばいいのに ★★

 満員電車。

 わたしの後ろに立つヤツが、スマホに夢中になっていた。

 イヤな予感しかしなかったけど、満員の車内ではなかなか移動が叶わない。

 そのうち。


 ツン。

 ツンツン。

 ツンツンツン。


 そいつのスマホがわたしの肩に触れる。


 わたしに何か用ですかねっ!?


 もちろん、用なんてあるわけがない。

 用もないのに何度も肩をツンツンされる側の事を少しも考えないのか。


 ほんと。

 転べばいいのに、こいつ。

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