第11話 「意識」

 「おい、お前やる気ねぇだろ」


 隣りに座った彼女の低い声が響き、私は萎縮したまま鉛筆を握りしめました。


 「折角教えてやってるのに、なんでそんなにヘラヘラ笑ってるの?」

 「いや、別に……楽しいからだよ」

 「……ふーん。まぁ、いいけど」


 そう言ってアポロちゃんは、黙々と机の上の絵に向き合っていました。

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