第10話 「夜ふかし」
今思えば、これが私が私以外の人間に抱いた初めての興味だったのでしょう。
その日の私は妙に寝付けなくて、ちらりちらりと彼女の顔が脳裏に浮かんでいました。
嫌な気はしませんでした。
むしろ、もっと彼女のことを思考したいとさえ考えました。
その日は多分夜中の11時ぐらいまで、私は彼女の声や顔の形を思い出していました。
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