素直になれない彼女と意地っ張りな僕

雪うさぎ

プロローグ

「私と君はこれから先もずっと一緒よ」


 その言葉に僕が頷くと彼女は満面の笑みで返してくれた。あの頃の僕たちはとても仲が良くてケンカなど一度もしたことが無く、二人でいるのが当たり前だった。




 そして僕はこの約束を守ろうと一生懸命努力した、いつまでも彼女の隣にいられるように。








 しかし、一度の過ちが、僕の意地が全てを壊してしまった




 その時から彼女は僕に本心を打ち明けてくれなくなった




 


 二人で帰ることも無くなり、彼女の隣にいる機会も前よりずっと減ってしまった




 しかし僕は




 所詮子供の頃の約束だったと、いずれ離れていく運命だったと、都合の良い言い訳を自分に言い聞かせて過ちを犯してしまった日から何も変わろうとしていない。








 その日を境に、大切な約束をして嬉しかったあの日の記憶は遠い過去の悲しい記憶に変わってしまった。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

2024年10月21日 17:00

素直になれない彼女と意地っ張りな僕 雪うさぎ @snowrabbit10

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ