今年になって、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を小説教室で読む機会がありました。高校生で読んだときには、「思いやりのない人にはいつかバチが当たる」みたいな、道徳的な話だと思っていたんですよね。大人になって読んでみたら、「神、エグいな」と思いました。すべては神々の遊び……のようなお話に思えました。
たぶん、この短歌の意図とは全然違う話なんだと思いますが、ちょっと思い出しました〜。
作者からの返信
>芥川龍之介の「蜘蛛の糸」
エグいですよねー。底意地が悪すぎる。
この一年、いわゆる引き寄せ系とかスピリチュアル系のセミナーにもいくつか参加したんですけど、そこで必ずといっていいくらいに出てくるのが『宇宙の法則』というやつで。どんな悲惨な現実も宇宙の法則に組みこまれている、とか、この世で起こることはすべて宇宙(=神)がゆるしている、みたいな話なんですけどね。
わたしも物書きのはしくれですので、そりゃあそうだろうよと思うわけです。物語の世界での神は作者なわけで、登場人物を生かすも殺すも作者の心持ちひとつですからね。
セミナー講師はもちろん肯定的な意味で語っているので、わたしの皮肉まじりな解釈は心外でしょうが、どうもこの手の話はモヤるなあと。
この世で起こるすべては宇宙(神)がゆるし、かつ自分が望んだ結果だというけれど、生後数か月の赤ちゃんが虐待死するのも赤ちゃんが望んだというつもりかコノヤローみたいな。
そんなことをつらつらと書いているうちに言葉が錯乱してきたのであきらめました。笑
いつか物語に落としこみたいテーマです。
神視点の小説は読みにくく、手練の書き手でないと失敗するといわれますな。
映像作品なら視点を切り替えても顔が映るから難なく入り込めますけれど。
作者からの返信
実際に書くのは一人称だったり、視点人物固定の三人称だったりしても、物語全体を把握してるという意味ではやっぱり作者=神の視点だろうなーと思うのでした。