第16話:一日千秋の思い。

蓮華にひとりエッチが見たいなんて言ったせいで蓮華んちを追い出された一平。

ほとぼりが覚めたら、またひとりエッチしてるとこを見せてもらおうと企んでいた。

あの強気な蓮華ちゃんが俺の前で女になる・・・これは絶対見逃せないって思った。


そんなことがあっても一平と蓮華は何事もなかったように仲良く学校で出かけて

いた。

それがカップルってものかもしれない。

オカルトが苦手な一平もいつしかオカルト研究会の部室にも出入りしていた。


多少の言い合いやいざこざがあっても次の朝にはなにもなかったように普通に戻って

いる、それはノ〜天気なふたりだからかもしれない。

まあ、蓮華の性格からして、些細なことは気にしない嫌なことはきれいさっぱり

忘れる。

いい性格をしている。


そして今日も一平はオカルト研究会の部室にいる蓮華のところにいた。


「蓮華ちゃん、生理になってからもう一週間経ちましたよ」


「そうだな・・・終わったな・・・だったらなに?」


「なにって・・・生理が終わったら、エッチさせてやるって言ったじゃない

ですか?」

「俺は一日千秋の思いで待ってたんですから・・・」


「そうだったか?・・・いちいち大袈裟なんだよ、おまえは」


「女子は一度言ったことは守らないとですよ、蓮華ちゃん」


「しゃ〜ね〜な・・・まあ、いつかはって思ってたらからいいけどな」


「けど、ひとつ問題・・・普段の日は家に母ちゃんがいるし」

「そのままなら私の部屋で鍵かけてこっそりってのもあるけど」

「私、エッチするならシャワーくらいしたいし・・・臭いの嫌だからな」


「夕方風呂に入ってたら、絶対母ちゃんが今頃風呂なんか入って、なんで?

って聞かれるだろ?」

「じゃ〜私の家じゃエッチできないんだよな」


「そんなの俺んちでやりゃいいんですよ」

「うちの母ちゃんパートに出てるから普段は朝の8時から夕方の4時くらいまで

シフト制だから土日も出勤する時あるんで、そのスキ狙えばできますよエッチ」


「母親が必死で働いてるのにバカ息子は女とエッチやって、それでいいのか

それで・・・一平」


「若者には若者の人生ってものがあるんですよ蓮華ちゃん」

「愛を育むためです・・・母ちゃんのことなんか考えてたら性を追求できないじゃ

ないですか?」


「おまえは、なんとしても私とエッチしたいんだな」


「とりあえず一度は終着駅に降りないとです」


「分かった・・・おまえのしつこい執念には脱帽」

「一平の母ちゃんのシフト確認しとけ・・・決戦はその日に決まりだ」


「分かりました・・・・俺ゴム買っときます・・・万が一ヒットして蓮華ちゃん

の腹が膨らんだら困るので・・・」


「はあ、そのへんちゃんと考えてんだ、偉いじゃん一平」


「蓮華ちゃんに負担かけたくないんで・・・」

「それに蓮華ちゃんの腹がデカくなってるのなんか見たくないですから」

「だいいち蓮華ちゃんはそんなキャラじゃないし・・・」


「私はどう言うキャラなんだよ、私だって女だよ、将来は子供だって欲しいわ」


「つうか俺は蓮華ちゃんには綺麗なままでいて欲しんです」

「それに俺たちまだ高校生じゃないすか?」

「子供なんか産まれたって養っていけませんよ・・・」

「そのために俺、高校やめて働いて苦労するのなんて嫌ですからね」


つづく。


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