第60話

『はーい』


「あ、俺、翔さんの使いで来ました。」


『今開けますね』


玄関のドアを開け、荷物を手渡す。


閉めようとすると、その人に腕を掴まれた。


「え、お姉さんめちゃくちゃ可愛いね。かなり若そうだけど、翔さんの彼女?」



...なんだこの人。初対面なのに馴れ馴れしくない??



『違いますよ。それより離してくれませんか?

私 部屋に帰りたいです』



なるべく冷たく、興味を無くすように言ったつもりだったのに。

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