第53話

車を走らせること数十分。



ようやく目的地へとたどり着いた。


そこは俺たちのチーム以外誰も知らない、基地。




「...翔、じゃねぇか?」


声をかけてきたのは、黒髪のオールバック。

サングラスをかけていて思い当たるやつはいない。


「わりぃ、誰?」


「ひっでぇなあ!しばらく会わなきゃ同期も忘れちまうのかよ!俺はその程度か!」


喚き散らしながらサングラスを外すそいつは、



俺の代の総長だった。

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