*瀬南side

第39話

翔さんが、涼さんのことを連れて行ってからかなりの時間が経ったと思う。



それでも、未だに手の震えが収まらない。



「...怖かった..」



心の中で抑えきれず、思わず声に出ていたその言葉。




呟いたと同時に体がブルッと震えたのを感じ、本能的にその場から逃げ出してしまった。

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