第49話
『ひっく・・・あのね、あいつに・・・っ、涼とのこと全部バレてたっ・・』
・・・・・・なんだ、そのことか。バレてることなんて俺はとっくに知っていた。だが敢えて黙って頭を撫で続けていると
『それで・・・っ、昨日・・・あいつに・・・っ、ひっく・・』
瀬南はそこから先は言えないようだった。
だが、重要なのはそこからだ。
「瀬南・・・なんだ?昨日、何があった?・・・大丈夫だから教えてくれ。俺はいつでも味方だ」
そう言うと、瀬南は震えながら抱きついてきた。
『言っても、ひっく・・・嫌いにならない・・・っ?』
そんなことを言う瀬南に
「大丈夫だ、俺が瀬南を嫌いになることは一生無い」
そうはっきり言うと、
『昨日・・・っ、あいつ・・・中に、ひっく・・・』
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