第64話
膝から力が抜け、その場にしゃがみ込む。
息が、苦しい。身体の震えが止まらない…。
ズキズキと痛む背中には構わずに、自分自身の身体を両手で抱き締めて震えを抑えようとする。
「っ、おい、大丈夫か?」
目の前では、そんな私を戸惑った表情で見下ろしてくる牧谷さんがいた。
…頭が真っ白になって、何も考えられない。
普段は、近くに男の人が居ても多少の震えだけで治まっていて喋ろうと思えば普通に喋れる。
でも、”近すぎたら”おかしくなる。
身体の震えが強くなって息苦しくなり、頭の中が真っ白になってしまう。
”発作”が、起こるのだ。
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