第9話
あれから真於(まお)くん(←担任)が来て、出席確認をした後、自習だと言ってすぐに出て行った。
真於くんもここの卒業生で、兄と一緒に結構ヤンチャしてたらしく、ここの学校の不良達には恐れられているそう。
だから、このクラスはいつも全員休まず出席していて人口密度が高い。
…前に一度だけサボった人が居たけど、真於くんに所謂”シメられた”らしく、それ以来サボる人は居なくなった。
でも、私には優しくてとても可愛がってくれるから、真於くんは大好きだ。
真於くんが出て行った途端、周りの人達は友達同士と話したり騒ぎ出した。
この学校は、まともな授業というモノは無くて、テストで点さえ取れば留年もなく卒業出来るらしい。
私は、見た目は地味だけど別に真面目という訳じゃないから、授業が無いのは気楽でいい。
馬鹿ではないから、テストの時だけ家で勉強すればある程度は点が取れる。
私も、今日もいつも通り依里ちゃんと話しながら、お昼は兄特製のお弁当を食べ、放課後まで平和に過ごしていた。
でも、そんな平和な日常が、崩れかけていた。
この時の私は、まさか”あんな事”になるなんて、思ってもみなかったのだ。
―――後悔しても、もう遅い。
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