何も言ってくれない

リル

何も言ってくれない

プロローグ




「…何だ?」




愛されてるだなんて、一ミリも感じなかった。






「もう来んな…」




好かれてるだなんて、浮かれた事はない。







「…めんどくせぇ」




だからあたしは、いつだって物分かりの良い“彼女”を演じてきた。






「ハル…」




なのにどうして…





「ハル!」





…あたしの名前を




呼ぶの…

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