第4話 この地はヤンマ

「族長!この世界何と呼んでるの?」

「セカイ?が分からんが、この大地、森と草原、大地の裂け目までがヤンマだ」

「ヤンマ?群馬じゃ無いんだ」


「族長補佐が、グンマにしたいなら、呼び名変えるぞ」

「いやいや、群馬に拘ってないよ」


「大地の裂け目って?」

「アミ?何時も眺めて居るだろう」

 眺めては居ないよ、見えて無いし。


「今まで、遠くが見えない目の病気で、断崖絶壁としか見えてなかった」


「裂け目の下は、魔物の森になって居る、通り抜けると裂け目が終わり、登った所が神の領域だ」

「族長は若い頃、神の領域に有る神殿に行ったんだよね!私も行ってみたい!!」


「魔物の森の魔物は巨大、マンモスよりデカイものまで居た、もう二度とあそこには行きたく無い」


「魔物ってどんな格好してたの?」

 族長は意外と絵が上手い、確り特徴が描かれてる。

「何だ?『ティラノザウルス』が何で居るの?」

「アミ?ティラノザウルスと言うのか?あの魔物」


 私は真剣に考えた。

 神殿と言うのは『ショッピングモール』じゃ無いかと思ってた。

 見た事の無い、何に使うか想像も着かない物が一杯有るって言う、神殿の大きさ規模を聞いた限り、コンビニとか百均程度で収まらないサイズだった。


 栄えた文明が滅び、原始時代まで人類は衰退したと思ったのに、恐竜が居るとは・・・恐竜絶滅は6600万年前って言われてた・・・人類と言って良いか、猿人アウストラロピテクスが500万年前アフリカで発生、人に近いジャワ原人、ピテカントロプスエレクトスに至っては僅か180万年前だ。


 原始人と言っても、私達は猿人でもゴリラっぽい原人でも無い、容姿はホモサピエンス(賢いかは疑問だが)発生は、4万年前だよ。

 100歩譲ってクロマニヨン人じゃ無く、ネアンデルタール人としても僅か20万年前、恐竜が同時期に居る訳が無い。


 一番の謎、このメガネのフレームはチタンだよ!それにレンズはガラスじゃ無い、透明度の高い硬質合成樹脂、相当な化学技術が必要なのは間違い無い。


 地位も上がった事、神の領域神殿とやらの調査に行く必要があるな。

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