第40話 恐怖の空爆
巨大魔道飛行船は、航空機とすれば低速飛行だが1日掛からず大陸軍港に到着した。
1000人の飛行人形とベルタにガルムを軍港に残し、巨大魔道飛行船は自走飛行でヒロ魔道具王国に帰還した。
500人の飛行人形は、魔道玉を各自30個持ち、帝都空爆に向かった。
ヒロ海の殆どを飛行した、飛行人形500人は魔素補給中だ。
軍港警備には輸送戦艦3隻が残っているだけ、占領施設維持の為休む事無くベルタとガルムは、占領時破壊され瓦礫になった敵戦艦を素材にして、警備兵機械人形を次々製作して行った。
「ヒロ様なら、あの敵兵の死骸から戦闘人形作れるのに、勿体無いけど、焼却処分するしかないわね」
「ベルタ、失敗しても惜しげの無い素材、二人で試してみない?」
二人で協力し、敵兵の死骸二体に魔力を込めた。
「……オートマタとは言えない出来ね」
「でも、アルフが加われば成功しそうね!」
「呼んだら来るかしら」
一方帝都を目指した飛行人形500人は、進軍魔道戦車を追い越し帝都に魔道玉を降らせた。
アルフ達が模倣した魔道玉は、ヒロが作った魔道玉より破壊力は倍以上の凄まじい物、500人が各30個計15000個の魔道玉は、帝都宮殿と周辺を瓦礫に変え、帝都を制圧した。
遅れて到着した進軍魔道戦車と戦闘機械人形3000を前に、運良く生き残ったガルバ皇帝は、空爆の恐怖から進軍総司令官ミーシャに無条件降伏した。
巨大化した帝国は、皇帝の無条件降伏でも終戦に成らなかった。
各地の軍施設は独立した物で、およそ50ヵ所の各個殲滅が必要だった。
空爆が予想以上に効果的だった事を、ワインはミヒロに報告、ミヒロはアルフ達に結果を送り現地のベルタとガルムは飛行人形増産を始めた。
ミヒロの報告を受けた僕は、帝都の悲惨な状態を知らず、終戦を早める目的で飛行人形増産の応援をした。
「ヒロ様、ベルタから応援依頼、アルフも大陸に送って欲しいそうです」
「助手オートマタは簡単に作れるけど、ミヒロは何人使える?」
「詳細指示を出せば勝手に作成してくれるので、優秀な助手なら何人でも使えます」
「機械人形3人で助手オートマタ造れるのは分かってる、ミヒロの希望を聞きながら、一人ずつ造るよ」
「希望は魔力注入魔道具製作が出来る、内蔵魔力が多い助手が欲しいです」
僕は、内蔵魔力3倍を考えながら、機械人形3人に魔力を込めた。
二人目を確認したミヒロが呟いた。
「デルタもイプスも、この子達一人でオートマタ造れそう……今までオートマタ失敗は注入魔力不足が原因だったの?」
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