氷花
及川稜夏
第1話
千花のことは知っていた。
絶対に関わることはないと思っていた。
「ねえ、あなた、映画好きなんでしょ」
千花に話しかけられても雪音は無言でいた。
こんなところで関わるなんて予想外だった。
「あたしね、大の映画好きよ」
「……」
「ねえ、一緒に見ようよ」
千花は強引にチケットを二枚買う。
そして、ポップコーンや飲み物まで買い込んだ。
「ほら、これ、あなたの分だから食べて」
そう言って、千花は買ったオレンジジュースを差し出す。
「……ありがとうございます」
雪音は仕方なく礼を言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます