氷花
及川稜夏
第1話
千花のことは知っていた。
絶対に関わることはないと思っていた。
「ねえ、あなた、映画好きなんでしょ」
千花に話しかけられても雪音は無言でいた。
こんなところで関わるなんて予想外だった。
「あたしね、大の映画好きよ」
「……」
「ねえ、一緒に見ようよ」
千花は強引にチケットを二枚買う。
そして、ポップコーンや飲み物まで買い込んだ。
「ほら、これ、あなたの分だから食べて」
そう言って、千花は買ったオレンジジュースを差し出す。
「……ありがとうございます」
雪音は仕方なく礼を言った。
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2024年10月21日 20:04
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氷花 及川稜夏 @ryk-kkym
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