第7話

久しぶりにシュウマイを買った。

冷凍だが、パッケージの謳い文句によれば、

肉汁がジュワッと出てとても美味しいらしい。それにつられたのだ。


それにしても、いつ振りだろう。

我が家ではあまり積極的にシュウマイを買わない。

なんでだっけ?と思い返す。

そうか、給食のイメージがあるからだ。



団塊ジュニア世代の私は、一学年に7クラスある様な環境で、小・中学時代を送った。


給食のメニューと言えば、カレー、中華丼、ハンバーグ、そしてシュウマイなど、大量に作り易そうなものがやたら多かった気がする。


なので、何となく「シュウマイは給食で食べるもの」と思って生きて来た。



ただそれは、あくまで私の個人的な思い込みであり、シュウマイにしてみればいい迷惑だろう。


お詫びと言っては何だが、今日のメインメニューはシュウマイにした。

先入観を捨ててじっくり味わいたいと思う。


でも、学校の喧騒や窓で揺れるカーテンや、机に置いた給食袋を思い浮かべずに食べることが出来るかは、甚だ自信がない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る