6-2
林の中に、四体の巨人が並んで立っていた。
一体はシェキナーを手にした〈ロゴス〉。他の三体は〈ロゴス〉よりも
理亜の〈XM17アーヴィン〉は、右手にアサルトライフル、左手にグレネードランチャーを持っている。一方マカールの〈M90A3フィンドレイ〉は、足止め用に大量の対二脚ミサイルを装備していた。
最も目を引くのはジェフリーが乗った〈フィンドレイ〉だ。その両肩には、丸太のように太く長い
しかし、それだけの火力があれば十分に『大聖堂』を破壊できるはずだ。つまり、
『準備はいいか、少年』
芙蓉がつけたインカムに、ジェフリーの声が届いた。
『君が飛び出してから三秒後に、我々も
「わかりました」
三秒。
「来い、“ネビュラ・ブースター”」
芙蓉が呼ぶと、〈ロゴス〉の背後の空間がゆらぎ、
だが、
芙蓉は〈ロゴス〉を聖域地区の方に向ける。
黒い天使が翼を広げた。ネビュラ・ブースターの
「じゃあ、行ってきます」
両脚に力を込め、地面を
瞬間、ネビュラ・ブースターから
違うのは、『大聖堂』の
〈ミュトス〉だ。
『忠告はした』
芙蓉と全く同じ声で、ダレットが言った。
『――来い、“ミシュマル”』
赤い
芙蓉が息を
全部で三十七
――そうきたか。
一対三十七。〈ロゴス〉では絶対に
「“
芙蓉が命じると、シェキナーが
シェキナーを引き、ネビュラ・ブースターから光の
『いくぞ』
ジェフリーの声と共に、三機の二脚兵装が飛び出してきた。三角屋根からは
集中して、
虚像天使は理亜に
芙蓉はシェキナーを空中に向けて、光矢を放った。そして――
「“
命じると、ネビュラ・ブースターが瞬間的に変形した。二つの翼が展開し、
金色のレーザービームが空中で
光が
耳をつんざく爆音と共に、目を
クロスボウを
視る。
射撃。
視る。
射撃。
視る――
両目が
赤と金の光が
マカールの〈フィンドレイ〉が
一方、理亜の〈アーヴィン〉は驚くべきスピードで敵を
そして、ジェフリーの〈フィンドレイ〉は迷いのないコース取りで石畳の路地を爆走していた。赤と金の光矢、対二脚ミサイル、
――いける。
芙蓉はそう直感した。
そう思ったとき、クロスボウの動きが変わった。
『大聖堂』の
『まあ、そう来るよね』
虚像天使を破壊しながら、理亜が言った。
ダレットもこちらの意図はとっくに
敵は芙蓉との射撃
「“
シェキナーの
地面に降り立った〈ロゴス〉が、
芙蓉の集中力は限界に達しようとしていた。ここで失敗すれば全てが
『いくぞ。三。二。一――』
ジェフリーの声がカウントダウンを
〈ミュトス〉が両腕に構えたクロスボウを向けた。空中に浮いた三十五基のクロスボウも赤い光を灯す。その五十メートル手前で、ミサイルの発射準備を完了した〈フィンドレイ〉が停止する。
『ファイア』
「――“
視界が真っ白に
複雑な
『――
ジェフリーの声がした。
光の中で、
『
ダレットの声が聞こえる。
『ウソだろ……』
マカールが
芙蓉は言葉を失っていた。『大聖堂』は破壊されたはずだ。
しかし、
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〈近況ノートにて機体やキャラの設定イラストを公開中です〉
・ロゴス(ネビュラ・ブースター装備)
https://kakuyomu.jp/users/kopaka/news/16818093089931809924
・ミュトス
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