第6話 パーティーから追放されたその治療師、実は最強につき
迷宮都市の一つでもあるマータット。
この街にて、初期的な治癒魔法ヒールだけしか使えない『無能』というあだ名を付けられた治癒師ラウストが住んでいた。
彼はつい最近『稲妻の剣』のリーダーである戦士マルグルスからパーティーを追放され、冒険者ギルドで新たなメンバーを探していた。
そこへ美少女のナルセーナから呼び止められ、お兄さんのパーティーに入れてくれませんかとの声。
自分のことを武闘家であることをアピールし、いざとなったら私がお兄さんを守りますと元気一杯で明朗活発なナルセーナ。
そこへギルドの事務職員でもあるアマーストから解毒魔法も出来ないラウストと組んでも逆に危うい状況になると説得する。
だけどナルセーナは物好きで、毎回実績がないラウスト相手でも、揺るぎない気持ちを持っていた。
──その理由として、彼女が幼少期でまだ貴族の令嬢だった時、馬車での移動中にモンスターに襲われるが、偶然通りかかったラウストに助けてもらった過去があったのだ。
ナルセーナはそれをきっかけに武闘家になるのを決意し、お兄さんへのお礼を込めて将来は冒険者になり、ラウストと同じパーティーに入ると頑張ってきた。
しかし金髪だった昔とは違う青い髪になってる姿で分かるはずがないと、半分は諦めモードだった……。
──一方でラウストは迷宮孤児となり、数あるメンバーのクエストで使い捨ての駒、モンスターの囮に使われる日々が続き、改めて自分は無能なことを思い知らされる。
そんな嫌気がさしていた時にモンスターに襲われる金髪の一人の女の子を助けたのだ。
助けた相手が自分のメンバーに加わったナルセーナとは気付かずに……。
──二人が冒険者としてクエストに挑む中で稲妻の剣のリーダー、マルグルスは毒持ちのヒュドラに大苦戦。
いかにラウストの存在が大きかったことを身を持って知り、ラウストのメンバー入りを再度ギルド内で望む。
ラウストはナルセーナとの二人だけのパーティーから外れるつもりはなく、断固拒否するが、マルグルスたちが大ピンチの前にやって来て……。
──主題歌はアイドル声優の
数あるゲームや『ラブライブ』などの作詞を担当してきたアニソンシンガーライター
ガーリーな歌声に安定したベース。
リフを刻むギターに愛らしいボーカルが乗り、いつだって負けないという強い意志。
エンディング曲は『Only』でこちらはSizukがボーカル。
ピアノの音色が主軸のバラードナンバー。
ナルセーナがメインの映像で、武闘家になり、ラウストを見つけるまでの経緯を上手く表している。
オープニングと似たような映像と歌詞を主張し、諦めなかったら想いは叶うという前向きなメッセージソングだ。
──原作は小説家になろうからであり、異世界漫画がうがうコミックとしてコミカライズされ、近年人気を博している本作。
よくある無双でチートスキル持ちという主人公カンスト設定ではなく、このラウストは一番最低ランクの回復魔法ヒールしか出来ない最弱さ。
だが、巧みな剣術や類を見ない素早さなどで身体的ステータスは高く、初めてパーティー編成になった『稲妻の剣』では治癒師なのに戦士として前線に立っていたラウスト。
そんな彼が治癒師なのに解毒魔法が出来ないという理由で爪弾きにされる日々。
……というわけで、物語としては安定した作りだ。
でも同じ映像を話数を跨いで流したり、キャラから遠ざけたカメラワークにして、数分も静止画で進めたりする点については誠に残念である。
──ラウストとナルセーナの男女がダンジョンで魔物を狩りながら、課金できるアイテムを集め、冒険者として生活を営む。
それにも関わらず、二人は恋仲にはならなく、冒険者のパーティーとして過ごす日々。
ラウストはナルセーナとの戦いで何を得るのか、ナルセーナのラウストへの恋心は届くのか……。
──異世界ファンタジーにありがちな現実世界からの転移者ではなく、初めから異世界でしたという流れも素晴らしい。
今ここに次世代の異世界ファンタジーが幕を開ける。
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