儚く生きた君に何年も恋をする

りおん

第1話 プロローグ

 学校に行き、授業を受け、家に帰り、適当に過ごす。

そんな一日を過ごしていた。

今日もそんな一日を過ごすはずだった。


 学校帰りに俺は久しぶりに子供の頃よく遊んだ公園にある高い丘に登った。


 ううっ......うっ......


泣き声?

俺は泣き声がする方向へと歩いた。

同じ学校の制服?

そこには俺が通っている学校と同じ制服を着た黒髪ロングの女の子が泣いていた。


 彼女はいつから泣いていたのだろうか。

声をかけようとしても声が出なかった。

彼女は全て諦めたかのように一人で泣いていて例え声が出たとしても彼女にかける言葉は見つからなかっただろう。


「うっ......うぅ......っ...!!」

 彼女は俺に気付いたのかこっちを向いてきて目が合ってしまう。


 それが彼女......如月雪との出会いだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る