.
…───チーンッ♪
「はいはーいっ!!♪」
電子レンジから香ばしい匂いが漂い、壱が待ってましたとばかりに湯気が上がるピッツァを取り出した。
────…プシュッ!
「あ!!純ってばもう2本目!?ってかオレのビールは!?!?」
「猿はミネラルウォーターで十分やろ~」
「いやぁぁぁぁオレのビールぅぅぅ!」
「ちょうどいいじゃんあたしにも頂戴♪」
「ダメっ!!!」
テーブルには大量の酒が並び、いつものメンツで飲みメインの晩飯。
ピッツァやパスタ、サラダなんかのイタリアンが並び、テーブルが一気に華やかになっていく。
「さっすが吾郎やな~このピザめっちゃ美味いし!!」
「あぁそれ新作のピッツァなんだ。やっぱりデザートばっか作ってると腕落ちるな。」
「いや腕落ちてないない!ゴローちゃんの料理はホント最高だから!」
「……ありがとう。」
吾郎は相変わらず音楽も料理も両立していて、学校帰りにレストランで働いている。
最近はシェフやソムリエにも視野が広がり、吾郎なりに充実した日々を送ってるようだ。
「……えぇよなぁ吾郎は音楽以外で能力あって。
俺も音楽以外で何か能あったらえぇのにな~…」
…────カラン…
ひんやり冷えた喉越しのビールを飲みきると、ついついポロリと本音が口から滑ってしまった。
「……へぇ?何だいきなり。純がそんな事言うなんて珍しいな。」
「そーだよ、純は音楽っていう才能あるからいいじゃん!」
「……ってかそれ以上何の才能高望みする必要あるの?」
「…えーと…」
時既に遅し。
またも三人からの反撃を食らい、俺は口をつぐんだ。
「───それより純。
さっき俺が帰ってくる時、郵便でポストに手紙入ったの見かけたけど」
「…手紙?」
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