第50話

『ごめんね。こんな面白くない話…』


「話してくれてありがとう」


『うん


聞いてくれてありがとう』



「…」



『隆矢くん?』



「俺、


ゆなちゃんのそばにいることに決めた」


はい?


『いや、あの、』


「精一杯支えます。僕とお付き合いしてください。」


『ちょっと待って。話聞いてたでしょ?

普通、あんな話聞いたら引くでしょ?

諦めるでしょ』


「全然引いてないし、

話聞いたら諦めるとはいってない。」


『いやいや』


「真剣にゆなちゃんのことが好きです」


『だから、


私、こんなんだしさ…


もっと可愛い人いるよ?美人な人も…


わざわざこんな…病気抱えてる子なんか…』


「ゆなちゃん。それ以上言うな。怒る」


『えっ…ごめん…』


「真剣に考えた。この子のそばにいたい。

この子と一緒にいたい


そう思うことは好きになる理由にはならない?


支えてあげたいって思うのは間違ってる?」


『そんなことなぃ。』


「だから、俺はゆなちゃんとずっと一緒にいたい」


『…』


「俺の気持ちは変わらないから。

ゆなちゃんの話聞いて、ゆなちゃんのこともっと知って

もっと支えてあげられるんじゃないかって」


『…』


「俺は好きだよ?ゆなちゃんのことが。」


『ありがとう。でも私は…

誰かにそばにいてほしいなんて思わない…


きっと、この先も…変わらない…』


「…」


『真剣に考える。

でも、あまり期待しないで?

私はあの人が忘れられないから』


「うん。期待しないで待っとく」ニコッ




あなたは本当にいい人だ。


私が不安にならないように、いつも

抱きしめたり、笑顔を見せたり、優しい言葉をかけたり…


こんな素敵な人が私のこと好きでいてくれるなんて…





バチが当たりそうだよ…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る