想い

第26話

この人なら話せる…



そう思った…






ガチャッ


「お邪魔します」


『適当に座ってて?コーヒーでいい?』


「あっうん。ありがとう」







『はい』


「ありがとう」




『あのね、』


「うん」


『いつも助けてもらって…ごめんね?』


「俺は全然…なにもしてないし…」


『そんなことないよ…

びっくりするよね?目の前で倒れられたら…』





「大丈夫だよ」


『…』


「ゆっくりでいいよ?」


『うん。


私ね、大きな音とか怒鳴り声とか、

不安になったり、怖くなったりしたら…


発作がおきるの…』


「うん」


『昔ね…付き合ってた人に、暴力…ふるわれててさ。


なんか…その、トラウマ?みたいな。』


「うん」


『ずっと薬も飲んでて…


精神的なものだから、特に治る治療とかないし…』


「うん」


『心臓もね…あまりよくなくて…』


「え…?」


『留学してたでしょ?あれ 実は

手術、受けにいってたの…



あっ、でもそんな深刻な病気とかじゃないから』


「うん」


『今はもう大丈夫なんだけど、

なにかあると、時々発作が起きてしまって…』


「うん」


『…』


「ゆなちゃん」


『あっでも、全然気にしないでね?大丈夫だから』


「うん」


『ありがとう。聞いてくれて。』


「ゆなちゃん」


『ん?』


「俺と付き合ってください」


ん…


はい?



『え…』


「今日、言おうか迷ったんだけど、

今日にした。


好きです。僕とお付き合いしてください!」



ちょっと待って。


今の話のどこにそんな流れがあった?

話の流れとか関係ないのか?


この人は…


何を考えているの?

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