destiny love

打ち上げ

第3話

「Yuhnaさんも歌いましょうよー」

『えっ、私はいいです。

さっきみなさんと歌ったじゃないですかーw』

「あれはイベントででしょー？

ゆーなさん、あまりテレビとか出ないからー

生で歌聞けるのとか滅多にないしー

お願いしますよー」

この酔っぱらいが。

あぁー！！

帰りたい！！！

何故ゆえにこいつらの事務所の打ち上げとやらに

私は参加しなければならない？

ちょっとコラボ曲出しただけだ！

知らない人がいっぱいいる中、

何故ニコニコと媚びを売って売られなきゃいけない？

コラボなんてしなきゃよかった…

でも、フェスは楽しい。

私のことを知らない人にも歌を聴いてもらえる

たくさんの笑顔が見れる

フェスに出られたことだけ感謝してやろう。

「ゆーなちゃん♪なに歌いますかー？♪」

『歌いません』

「歌おうよー」

『私、聴く専門なんで』

でたよ。ゆーじ。このカラオケ大好き人間が！

「そんなこと言わないでさぁー

誰かぁ、ゆーなちゃんにリクエストある人ー！」

『えっ…歌わないって！』

「はい！」

隅の方で手が上がる

「俺、“運命” がいいっす！」