今まで辛かった全てのキミに
@yunn11099
第1話
「あなたが好き」
その言葉を何故いえなかったのだろうか。この言葉が貴方に届けば、何かが変わっていはずだった。
私は今中学生で、ネット恋愛にハマってしまったのだ。顔も知らない誰かを好きになる。でもそれは相手も同じだからとても思春期の私にはちょうど良かった。
私の初恋は女の子だった。そのせいで小さい頃からいじめられていた。
私でも恋をしていいと知れたのはネットのおかげだ、普通の女の子のように好きと言っていいんだ、と思えて心が軽くなって、学校で話すよりいっぱいメッセージを知らない人と続けた。
相手が好きと言ってくれる度に自己肯定感が上がり自信がつく、その感覚は密のように甘かった。
学校での時間が長く憂鬱でしか無かった。私にはもうこれしかないのだと思わされていた。
一人で屋上でいつものように黙々と空を眺めていた、何故かって?授業をサボっていただけである。その日はどうしても授業を受ける気になれなかった。
すると誰かが屋上に入ってきた音がした。
先生にバレたか、と思ったがどうやら全然違う方に足は向かっていった。誰だと思い見てみると、クラスは違うが女の子がいた、同い年の女の子である。
何をしているのだろうと思い見ていると、靴を脱ぎ始めた、何故だろうと思いながらも鼓動が早くなる、そしてその子は落ちるギリギリに立っていた、足を1歩出して落ちようとしたのだ。
そう、落ちようとしたのだが、何故かそれは止まっていた、私が止めたのであった意外だろう?私もそう行動しようと思っていなかった、不思議そうに見つめられた、当たり前だがな。私も不思議だった。
「…ねぇ」
相手が先に口を開いた
「あ、えと、なんですか」
私は馬鹿かと思う、言いたい事はそれじゃないだろ
「なんで止めたの?」
「…え」
止めた理由など私が知りたい、何故か分からない
「…分からない」
「…は?」
彼女は怒っているのは目に見えて分かるが自分を抑えつけるように言った
「そっか」
あなたが怒っている理由、私には分かる、自分が決めて死のうとしたのに止められて悔しいのであろう、私には分かる、だから貴方を止めてしまったのかもしれない、
「あの、死ぬんですか?」
当たり前のことを聞いてしまった、
「だったらなによ」
あなたは冷たく言う
「…そうなんですね、あの、私も一緒に死なせてくれませんか」
彼女が目を見開いた
「なんで知らない人と死ななければいけない訳?」
彼女が言っていることは正しいと思うでも貴方を止めなきゃと私は思ってしまった、私自身にもあまり分からないが頭が理解するより口が先に動いていた。
「じゃあ友達からなりませんか」
今まで辛かった全てのキミに @yunn11099
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