家出少年とクズ男
Rei.cat
プロローグ
冷たい雨が降る夜の街に、
一人の少年がコンビニの横でうずくまってた。
「おい、お前大丈夫か?」
「、、、」
少年の目には
生きる灯火を感じられないぐらい、冷たく、冷淡だった。
「こい、ついてこい」
男が言った、
それでも動じない少年を、男は抱き抱えて家に戻った。
男の家は、広く、まるで別荘のような家だった
玄関から入ったリビングには
大型のテレビと、ソファと綺麗な電灯が付いてた
そのリビングのそばには
寂しげな白色をまとったグランドピアノが置かれていた
棚には
〇〇コンクール優勝っと書かれて賞状と賞杯でいっぱいだった
けれど
男の顔はどこか寂しかった。
連れて行かれたベッドルームには女性の下着があった、
その部屋はひどく散らかっていた
「ほら、お風呂入れてやる」
男は言った
少年にとっては何日振り、いや、何週間振りのお風呂なのだろうか
暖かいお湯は少年にとって、どこか特別だった。
男は気づいてた
少年の体には
無数のあざがあった
「お前、今日からうちの子な」
唐突な一言に
少年は驚きを隠せなかった。
少年と男の昔は似ていた
誰からも愛されないところだった。
日々自分の存在意義を考えて
誰かのためにいい子のフリをして
自分を殺していた、男と少年は似ていた。
これは
そんな二人の同棲物語である。
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