2次元と3次元を行き来する学生ダンジョン配信者
夜桜洋和
第1話 なにこの能力...
ある日、この日本にダンジョンという怪異が現れた。
当然、人々はそんな訳ないと思っていたが、日本どころか他の国々にも現れ始め、様々な所からダンジョンが存在するという証言が出され、人々は皆信頼せざるを得ない状況になった。
それでもしばらくたつと、次第にダンジョンの有用性が分かってきた。
内部にはモンスターと呼ばれる怪異がいるが、討伐すると色々な素材を落とすことが分かった。モンスターの体はダンジョンに吸収されるらしい。
さらに、ボス部屋と呼ばれる場所のモンスターを討伐すると、宝箱を落とす。その中からは様々なものが出てくるらしい、例えば伝説の剣とか日本刀とか銃とかポーションとか。
そして、追い討ちをかけるように人々に能力が発現し始め、そのうちすべての人に能力が発現した。ただし、14以下の者、つまりは中学生以下の子供には発現しなかった。力が扱いきれないからだろうか。ただし、15になると必ず発現するらしい。誕生日から2週間以内には。
それらのことを踏まえ、政府はダンジョンを一般開放した。もちろん法を整備した状態で。かいつまんで話すとこうだ。
「15才以上の能力を使える人はダンジョンに自由に出入りしていいよ。素材はこっちが買い取るし、個人で使いたかったらつかっていいよ。宝箱の中身も個人で所有していいよ。ただ、犯罪行為には使わないように。ダンジョン内の撮影、録画もしていいよ。ただ、死んでも自己責任でね?」
そして、ダンジョンを攻略する人が増え、配信をする人も現れ始めた。結構人気あるらしい。なんでも派手で見てて爽快らしい。ただ、死亡事故も珍しくはないらしい。
「はーい、これで歴史の時間は終わりね。ごうれーい。」
そんな感じで6時間目の授業が終わり、日直が号令をかける。挨拶が終わったら、皆支度を整え、帰っていく。僕も素早く支度を整え、帰っていく。昨日の4月13日木曜日に誕生日を迎えたので、能力が発現していたらいいなーと思いながら。
帰ってきた僕は、
そして、パソコンを立ち上げ、ゲームを起動しようとしたら、違和感に見舞われた。
ゲームの中にはいれると確信めいた考えがあったのだ。
いやいやそんな訳ないだろうと思いながらゲームを立ち上げ、ためしにパソコンの画面に(ゲームの中に入るように)と繰り返し念じながら手を突っ込むと、画面が水面かのように腕が入ってしまった。
慌てて引き抜くと、腕にはなんも異常はなかった。
今度は画面に飛び込んでみる。サイズとかは勝手になんとかしてくれるらしい。
飛び込んでみると、目の前には
<さいしょから>の文字と、
<つづきから>の文字があった。
そして僕は2つのことを確信した。
あ、これ、
ゲームん中にはいってるし、
これ能力のせいだ。
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