第12話
なんとか帰りました
〇+º-------------------------------------------------
「はぁー…。」
『…。』
エンは、現実から目を背けたくなった。
なぜに私が靴を隠されるのか…。しゃあなし、事情を担任の先生レンアスターに話しました。ヴラグレス先生が伝うには「そういうことはクラスの皆と解決しなきゃな。」との事明日皆にお話をしよう、今日は保護者の方に迎えに来てもらって、ゆっくりでおうちで御休みなさい……
と、レンアスター先生に宥められたのだけど………。
「はぁー…」
エンはやはり、溜め息ばかりだ。
よっぽど、傷ついたのだろう。
「どうしよう…チャッピィ。」
「キューン……」
チャッピィはエンをペロペロとした。
エンの頬はペロペロ攻撃により思わず口角があがりわははとくすぶったくなった。
「だーう、チャッピィ ! 今わたしへこみ中なんだってばあっ !」
「キュッ キュッ」
「うん。元気ださなきゃね…気持ちを切り替えなくちゃ。
そーだ、宿題終わさなきゃだ。」
コンコン
「エン、居る?」
「はーい。」
部屋に入って来たのは、ママでした。
「どうしたの?ママ。」
「…エン、貴女本当に心あたりない?
誰かに何かされるっていうのはね、自分にも何か非があったんじゃないかなって、ママ思うの。…どう?」
そう言われてみればそうだが、特にエンは、学校では大人しくて不動タイプ。椅子に座って静かに本を読んでいる事のが多い。
「大丈夫だよ、ママ。わたし、悪いことしてないよ。
それに、みんなもフツーだし。誰も、悪くなんかないもん。
そう、誰も……」
「じゃあどうしてエンの靴が消えるの?」
ママは手を腰に当て、仁王立ちした。
エンは何も言えなくなって、チャッピィ行こう。…と、セハス先輩の家に遊びに逃げました。ママは追い討ちをかけるように、エンに一言伝えました。
「ママは心配するけど、パパは心配の上にお説教を重ねますよ?」
「……わかってるもん。」
ガチャン
エンはチャッピィを連れて、古い靴に履き替えて セハス先輩の家に遊びに向かいました。
不穏な空気がエンの周りだけにとりまき、チャッピィは、心配そうにエンの顔を下から見上げましたとさ。
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