転生して未来を変えろ
ゲンタ
第1話 プロローグ
ここに来たということは、俺は死んだということだよな。
終わってみれば短かった気がする。
それにしても楽な人生ではなかったと思う。
過ごしてきた人生の記憶を持ったまま、過去に転生するのであれば、転生後の人生なんて楽勝だと思った……全然楽じゃなかったな……やってみれば分かるよ。
未来は、選択と行動で全く違うものに変化する。
過去の記憶なんか、直ぐに役に立たなくなる。
悩みながらも、良いと思った選択を繰り返していくしかない。
その先に、幸せが待っているかどうかなんて分からない。
楽勝の人生が待っていないことを知っていたら……
いっそ心機一転で……異世界に転生させて下さい……とお願いすれば良かったかもね。
空を飛んだり、火を飛ばしたり、面白そうじゃないか。
しかし、神様からそういう選択肢の提示はなかったのだ。
提示されたのは、過去の自分か、別の人かだ。
そりゃ〜、過去の自分に転生して頑張っちゃおうかな……と思うよね。
その転生人生を……やっと終えてここにいるのだけど……本当にいろいろあったな。
その過程で、人生の幸せや豊かさについて、いろいろ考えちゃったよ。
もう1回、過去の自分に転生しますか……と聞かれたら……もう十分です……と答えるだろう。
天国でしばらく休養するとか、異世界に転生して破茶滅茶に生きるという選択肢があればいいのに。
聞けたら聞いてみようと思うけど、神様オーラが凄くて、気安く聞ける雰囲気じゃないのだよ。
神様の前に座ると分かると思うよ。
いろいろ考えていても仕方ないから、早く俺の順番こないかな。
何もしていないと、転生前の人生を思い出してしまう。
悲惨だったから、あまり思い出したくもないけど、あの環境で良く頑張ったと思う。
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