第128話

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親父ゆずりの長身と綺麗顔と呼ばれる僕の容姿は、東洋人にしてはそこそこモテた方かもしれない。



ガールフレンドだって何人も居たし、クリスティナとは真剣に交際だってしてたんだ。



『ジョージとの婚約が決まっちゃった。でも安心して、結婚するまでは自由にさせて貰うんだから』



爵位を持つ家系のクリスと、まだ14歳だった僕は将来のことなんて考えてもいなかったけれど、それでもその言葉は僕の心臓をえぐるだけの威力はあったんだ。



純粋に愛し合っていると思っていたから。





『I love you』



僕らはどれだけそう告げ合っただろう。



学校で顔を合わせる度。



キスを交わす度。



セックスをしている時も。



口先だけではない、素直な気持ちだった。



けれどクリスの言葉は、僕との恋愛もいつか終わると示唆するもの。



純情な僕の気持ちを切り捨てられたかのような、残酷な宣告に聞こえた。





『I love you』



まだ未熟過ぎる僕には、重い言葉だったんだと気付かされた。

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