第17話
通常なら一番時間が掛かると言われる衣裳選びですら、意外にあっさりと決まった。
私も彼も何着もお色直しをする演出に抵抗があったため、挙式用の衣裳だけで済ませることにしたからだ。
彼の仕事上、夫婦同伴のパーティも多いからと、浮いた衣裳代でそれ用のスーツやドレスを何着か購入することにした。
何も特別な演出も趣向もない、ブライダルプランに添った私と彼の結婚式。
一度は夢見る結婚と言うものに、それなりのワクワク感はあるけれど、互いを未だ理解しているとは言い難い私たちには、普通過ぎる結婚式こそが特別に感じるのかもしれない。
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