第3話
告白してダメだった場合、長期休みを迎えるから振られた傷が癒えるわけだし、オッケーだった場合はそのままこの夏休みを使って、たくさん思い出を作れるっていう浮かれプランを用意してたんだけど、まさかだった。
いや、予期するべきだったのかもしれない、特に今の時代は誰を好きになっても良くて、男とか女とかそんなしがらみが無くて、男女の恋愛という概念はもう古いのかもしれない。そんな情報を知ったときは恋愛も広がりがあって良いことだと無責任にもそう思っていた。
ただ、いざ、他人事に感じていた情報が自分の身にこうして起こってしまったら、というのを考えたことがなかった。
好きな人が当たり前に女の人のことを好きだと思って、それを前提で告白した、ただその人の彼女になりたくて。だからそんな考え思い付きもしなかった。
散々考えるけど、さっきの出来事が走馬灯のように駆け巡る、けど、駆け巡るだけで全然、整理がついてない。
「逃げてきてしまった」
ただ、本能的に逃げてきてしまったという罪悪感があるため気持ちが沈む中、あの人、どんな表情してたっけ?と、グルグルさっきの出来事を必死に辿ろうとするけど、無駄だった。
なんで逃げてきてしまったんだろう、最悪だ、何も変わりはしないのに。
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