第5話

5


 翌日俺はギルドで真理さんを待っていた。

 しばらく待っていると


「忠時くん早いね〜!」


 という声が聞こえた。そちらの方へむくと入口の方から真理さんがこっちへと向かった来るのが見えた。


「真理さんこそまだ時間前だよ。」


「ま、まぁそれは置いておいてさ。今日もよろしくね!」


「おう。せっかく早く集まったんだし早速行こうか。」


「そうだね。今日は4階層まで行けるといいなぁ。」


「俺たちなら行けるさ。」


「そうだといいなぁ〜!」


 ということで俺たちは今日もダンジョンへと向かった。もちろん必要な分のポーションを買ってからだが。



 ダンジョンへと入った俺たちは一昨日マッピングした地図を頼りにほとんど最速で3階層までたどり着いた。


「よし。早めに着いたな。早速行こう。」


「うん。」


 そういい一昨日たどり着いたところまで道中数体の魔物を倒しながら進んで行った。

 一昨日の地点まで着いた俺たちはマッピングをしつつ進んでいく。


「それにしてもレベルが上がったおかげでだいぶ倒しやすくなったよね!」


「確かにそう言われるとそうかも。前よりも力を入れずに倒せる気がするしな。」


「この調子で行けば忠時くんは今日中に10レベまで行けちゃうかもね!」


「いけたらいいな〜。そこまで行ければここのダンジョンのボスとも戦えはするから早めに俺たちふたりとも行きたいな。」


「私も頑張らないとだね。」


「あ、そうだ。真理さんはここのダンジョンをクリアしたら行きたいダンジョンとかある?」


 俺は道中もある程度余裕を持って進むことができるようになったこともあり昨日考えていたことを真理さんに聞いてみた。


「私?私は……ちょっと大変かもだけど【妖山】に行ってみたいなって思ってるんだ。」


「そりゃまたどうして?」


「私次のクラスで巫女を取ろうと思ってるんだ。そうすると式神スキルが手に入るから妖山で仲間に出来ないかなって思ってるの!」


「なるほど。確かにそれなら最初に妖山に行くのはありだな。」


「忠時くんはどこのダンジョンに行きたいとかはあるの?」


「俺は黄昏の森に行きたいって思ってるんだ。あそこにはリッチがいるからそのドロップ目当てだけどね。」


「そっか。ま、またその時になったら行くダンジョンを決めよう!…ほら、あそこにゴブリン亜種たちがいるからさっさと倒しちゃおう。」


「そうだな。とにかく今は早くこのダンジョンを突破しないとだもんな。」



 その後俺たちは数時間ほどかけて第4階層へと続く階段を見つけた。


 ここまでに結構な数の魔物を倒したおかげで


「夢野忠時 Lv.9


 クラス 魔法剣士★4


 スキル 生活魔法、基礎剣術、基礎魔法、属性付与」


 となり、絹井さんは


「絹井真理 Lv.8


 クラス 祈祷師★4


 スキル 生活魔法、基礎神聖魔法、基礎魔法」


 というふうになった。このまま行けばこのダンジョンの推奨クリアレベルでもある10レベルに2人とも行けそうであり、ポーションなどもまだ余っているため俺たちふたりはこのまま4階層へと行くことにした。



「忠時くんはあと1レベルで10なのか。私も頑張らないとね!」


「俺の方がちょっと早くから上げてたってだけだから真理さんも直ぐに上がるよ!」


「そういえば今日はレベルが上がってもボスには挑まないんだよね?」


「そのつもりだよ。ここのボスは簡単とは言っても俺達にはまだ強い相手だろうから戦うならちゃんと整えてから挑みたいしね。」


「私もそれがいいと思うよ!なら今日はボス前まで進むって感じ?」


「うん。」


「なら早く進もう!」


「っとその前にもうそろそろ昼だから安全そうな場所で軽くご飯食べよう。」


「あ、すっかり忘れてた…」


 ということで俺たちは安全な場所を探し出してそこで今朝買ったおにぎりやパンなどを食べることにした。

 俺がおにぎりで真理さんはパンだ。


 食べ終わった俺たちはゴミをしまい引き続き4階層を進み始めた。

 4階層と言いつつも魔物自体は3階層と変わらないためさほど苦戦することなく進んでいき2時間くらいでボスへと続く扉を見つけることが出来た。

 そして俺のレベルも無事10レベルになり真理さんもレベルが9になった。


「忠時くんおめでとう!10レベルになったってことは推奨レベルにも達したしあと1レベル上げればクラスも上に行けるんだよね?」


「うん。そうだな。」


「どっちにするの?」


「俺は騎士にするつもりだよ。今のまま行けば回復は真理さん頼りになっちゃうしいざと言う時のためにも俺も覚えておきたいからさ。」


「なるほど。……ここに着いたってことはもう帰るんだよね?」


「そのつもり。帰りも少し倒して真理さんも10にしつつギルドへ戻るつもりだよ。明日のボス戦のためにも体を休めとかないとだしな。」


「それもそっか。なら帰ろう!」


「よし。帰るか。」


 そう言って俺たちはここまでマッピングした地図を見ながら道中の魔物を倒してレベルを10にあげつつギルドまで戻った。


 ちなみに今回のドロップ品はさびた鉄剣が3本と木の杖が2本だ。

 買い取ってもらった結果さびた鉄剣が2000円、木の杖が3000円だったので4500円ずつわけ俺たちは解散した。



 さて、俺は明日に向けてサイトでボスの情報でも調べるとするか。


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