ダンジョンが生まれた世界で俺は成り上がる！

第3話

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　翌日、俺たちはギルドの前に集まってご飯を食べつつ互いのステータスを確認した後に昨日行ったダンジョンへと向かうことになった。

　早速ダンジョンの中に入った俺たちはまずは上層でそれぞれのやることを明確にしようということになり結果的に俺が前衛で絹井さんが後衛となった。

　俺は血の短剣を使うことにして出来るだけヒールを使わないようにするということになった。

　絹井さんもヒールやバフ以外に魔法も使えはするので最悪は魔法で身を守ることは出来る。

　そんな感じで俺たちは上層で練習をしたが役割を決めたこともありらくらく進むことが出来た。

　その後もどんどん進んでいくうちについに3階層の階段にたどり着いた。

「絹井さん。どうする？」

「とりあえず危なかったらすぐ帰るってことにして行ってみようよ！」

「そうだね。奥まで行き過ぎなければ何かあってもすぐに帰れるだろうし行くか！」

　ということになり俺たちは3階層へと向かうことにした。

　３階層で魔物の種類が変わるとはいえコボルト自体は脅威ではない。それよりも脅威なのはゴブリン亜種だ。

　ゴブリン亜種は名前の通りゴブリンだが、集団行動をしており、ゴブリンメイジやゴブリンアーチャー、ゴブリンソルジャーなどゴブリンが少し進化した奴らが3、4体で行動している。

　そんな３階層を俺たちは歩いている。

　しばらく歩いているとついに話題のゴブリン亜種たちが現れた。

「絹井さん。俺が前衛で抑えるのでバフをお願い！恐らくアーチャーに気をつけていれば大丈夫なはずので隙を見て魔法を打ってくれるとありがたいな。」

「わかったよ！なら攻撃力上昇（パワーアップ）･俊敏力上昇（スピードアップ）！」

　絹井さんからのバフを貰い俺はゴブリン亜種の方へとかけて行った。

　今回のゴブリン亜種はアーチャー一体のソルジャー二体なため比較的楽なほうだろう。

　ただ血の短剣だと射程負けしてしまう為俺は鉄のロングソードに持ち替えてゴブリンソルジャーの一体に向けて基礎剣術の唯一と言ってもいい技のなぎ払いを使った。

　ゴブリンたちは想像以上に足の速い俺に対応しきれなかったのか防御をすることもせずに俺のなぎ払いをソルジャーがモロに食らった。

　その結果完全に倒すまでには行かなかったもののほとんど戦闘不能にすることができ、実質1対1の構図にすることが出来た。

　アーチャーは俺を狙うよりも絹井さんを狙う方がいいと考えたのか弓をそちらへと向けた。

　ただその弓は木製だったようで絹井さんが唱えたファイアで消滅した。そしてその炎がそのままゴブリンにも燃え移り焼き尽くした。

　残り一体となったゴブリンソルジャーに対して俺はバフ効果を乗せた振り下ろしをゴブリン目掛けて放った。だが流石はソルジャーとつくだけありその攻撃に対して自身の持っている剣で受け止めてきた。

　しかし体格差もあり、バフも乗ってる俺の攻撃を防ぐことは出来なかったようでゴブリンの剣を折りそのままゴブリンを両断した。

　最後に瀕死のソルジャーにもトドメをさして初の３階層で勝利を収めた。

「絹井さん流石だ。咄嗟にファイアを放ったの凄かったよ。それにバフもありがとう！」

「できる事をやっただけだって。それに忠時くんも凄かったよ。私にはバフ付きでもあんな動きは出来ないな！」

「あれは絹井さんのバフがあってこそだって。……ドロップもないみたいだしもう少し歩いてみる？」

「うん。まだ私も余裕はあるしせっかくだからね。」

「よし。なら先へ進もう。」

「うん。」

　そう言って俺たちは３階層の奥へと進んで行った。

　――――――――――――――――――

　1時間後

　俺たちはその後もコボルトやゴブリン亜種たちと戦ってレベルやランクが上がった。

　まず俺は

「夢野忠時 Lv.7

　クラス 魔法剣士★4

　スキル 生活魔法、基礎剣術、基礎魔法、属性付与」

　という感じでレベルが2上がりランクも1上がったことで新たなスキルが手に入った。

　そして絹井さんは

「絹井真理 Lv.6

　クラス 祈祷師★3

　スキル 生活魔法、基礎神聖魔法、基礎魔法」

　となった。スキルこそ覚えなかったもののレベルやランクは上がったようだ。

　さて、俺の新たなスキルである属性付与は魔法剣士特有のスキルで自身が扱える属性を剣に纏わせて戦うこと可能になるというものだ。

　簡単に言えば属性剣にすることで相手の弱点をつきやすくできるというものだ。これも極めて行けば相当に強くなれる。

　無事レベルもあげた俺たちはそろそろ体力的にも魔力的にもこれ以上奥に行くのは危ないと考えダンジョンを出ることにした。

　ドロップ品はゴブリンアーチャーが落とす木製クロスボウが2個とコボルトが落とす【山賊サーベル】が1本だけだ。山賊サーベルは名前こそ着いているものの特殊能力は何も無い。

　ダンジョンから出た俺たちはギルドへと向かい買取をして貰いに行った。

　値段は木製のクロスボウが2500円、山賊サーベルが4000円で合計9000円だったので分け合って1人4500円になった。

　その後俺たちはフードコートへと向かい今日の感想を言い合った。

「俺たち結構息があってる気がするよ！」

「ね。私も動きやすかったよ。」

「よし、なら今日は俺たちの初ダンジョンということだし沢山食べよう。」

「うん！……そうだ。今日だけじゃなくてこれからも組んでくれるよね？」

「もちろんだよ。俺もひとりじゃ心細いしどうせ組むなら知ってる人と組みたいしね。」

「ならよかったよ。あ、あともうパーティーメンバーなんだから苗字で呼ぶのやめて欲しいな。」

「うん。わかったよ真理さん。さすがに呼び捨ては…」

「うん。私も呼び捨ては出来ないし下の名前で呼び合えればいいよ！」

「良かった。なら早く食べよう！」

　その後俺たちはご飯をたらふく食べそれぞれの家へと帰ることにした。その時に明後日また一緒に潜ろうということになり俺たちは別れた。

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