なんとなくじゃだめなんですか

@mamoru_n

Prologue

第1話

俺は、毎朝、薬局でヤクルト1000とエナジードリンクを買っている。何度か買っていくうちに、薬局の薬剤師さんに「眠れないんですか?」と問われた。そんなのどうでもいいじゃないか……ほっておいてくれよと思ったけど、思い当たる節はある。いつも不眠だ。だけど、仕事は頑張らないといけない。そう言うと、その薬剤師さんは「そうですよね……」と言ったきり、黙ってしまった。

(なんだよっ)と俺は思った。可愛いけど、それだけなら話しかけるなよっとまで思った。

その場を離れようとした時、薬剤師さんが「私も昔あったんですよ、そういうの」と言われた。


「えっ!?」つい叫んでしまった。周りにジロジロ見られ、すみませんすみません、と周囲に謝った。「ありますよね、仕事は眠いけど、頑張らないといけないし、でも夜は眠れなくなるし。でもそれは悪循環です。いい方法がありますよ」と言われた。(えっ)と思った俺は、でもその薬剤師さんを頼ることにした。


「朝起きたら、まず親指と人差し指の付け根を押すんです。ギュッと」と薬剤師さんは言った。「そしたら目が覚めてくるんです。やってみます?」と言った。「は、はい……」とやってみたら、段々頭が冴えてくる!なんだ、これは!?


俺は思わず薬剤師さんの体を掴み「凄いですね!」と言ってしまった。あ……柔らかい。しまった。顔を真っ赤にしながら、「で、では……」と商品を持ちながら、店に出ようとしたら"ピコンピコン"という音がした。


サァーと青ざめた俺は、周りに睨まれながも、またもすみませんと言いながらレジに行った。例の薬剤師さんがレジのお兄さんに話を通してたらしく、お兄さんに「大丈夫ですよ」と言われた。そこでも真っ赤になり、お兄さんがイケメンだったので、何故か気になった。

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