第93話
アパートに着くと私は忘れていたことを急に思い出した。
そういえば警察の宮部さんはどうなったのだろう。
スマホには何も連絡はなかったが見張りに来ているかもしれない。
もし来て居たらどう説明すべきだろうか。
瞳子さんにはあんなに外には出るなと言われていたのに。
無理矢理連れ出されたと本当のことを言えば、凌久が色々疑われるかもしれない。
凌久と一緒に車を降りると、洸太郎が窓を開けて私たちを見た。
「じゃあね凌久、それに小さい伊東織果。
宗平に会ったらよろしく。」
「・・・・バイバイ洸太郎。」
「呼び捨てとか糞生意気。」
洸太郎が不適な笑みを浮かべながら煙草に火をつけると車を発車させた。
・・・・・洸太郎は長男なのに周りには"無能な長男"と
あんな曲がった性格でもなんだか彼に同情してしまう。
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