1.

第4話

「・・・・・・な、なんだ・・・・・・



君は一体・・・・・



誰だ・・・・」





アパートの扉をノックした宗平しょーへーが私の返事がないことに痺れを切らし強行突破してきた。


せめて玄関で靴は脱いで欲しい。


ここは日本なのだから。



今宗平は肩のTシャツがずり下がる私を前に冷や汗を流している。


きっとこの人、子供が苦手なタイプだ。



「いや、私はいつもの伊東織果いとうおるかでしゅ。


ただほんの少しばかり背が縮んでしまいました。」



見上げると宗平は固まったままだ。


普段の私は20歳。花の女子大生。


でも今の私は多分5歳くらい。


朝起きたらこんな姿になってしまっていた。



さすがに小学生にもならない5歳となると

どう扱っていいか分からないのだろう。


靴のまま立ちすくむ彼が私を蔑むような顔で見下げる。


きっと宗平にとっては苦手よりも嫌いな部類に入るのかもしれない。



参ったな・・・


真っ先に宗平しょーへーに見られるなんて・・・・。

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