依存体質で寂しがり屋で構ってちゃんでメンヘラちっくな彼女ちゃん。

第8話：ハタナカ パセリさんって？。

うん、たった今からセシルは俺の恋人・・・それでき〜まり。

「あのさ、セシル・・・俺たち恋人同士にならないか？」

「うん・・・いいよ」

「それも大事なんだけど・・・あの・・・未来ちゃん？」

「ん？なに？」

「この部屋に入った時からなんだけどぉ、ずっと見えてるんだよね」

「何が？・・・なにが見えてんの？」

「女の人がひとりいるの、そこに・・・」

「え？うそ、待て待て・・・気持ち悪いこと言うなよ・・・なんだよそれ？」

「それって・・・もしかして・・・霊とか？」

「だね」

「だね、じゃなくて・・・セシル・・・なんでそんなものが見えるんだよ」

「このメガネ幽霊さんの姿も見えるし声も聞こえるの、それに私自身、霊感

めっちゃ強いから・・・」

「またメガネか・・・しかもセクサロイドが霊感強いって？」

「だって見えるんだもん」

「あのね、この人に話聞いたら以前この部屋に住んでた人なんだって」

「でね、この部屋で自殺したんだって言ってる・・・ 」

「まじか〜？」

「あ〜そうか・・・不動産屋が聞かないほうがいいって言ってたのってこれか？」

「でね、未来ちゃんに取り憑こうと思ったらしいんだけど毎日生活してる

うちに未来ちゃんのことが好きになっちゃったらしいのね 」

「だから、ここままここにいて未来ちゃんを見守って行こうって思ったんだって」

「そう言ってるよ」

「この人のお名前「はたなか ぱせり」さんって言うんだって」

「たかはた？・・・ぱせり・・・え？漢字は？」

「はたなかのはたは、はたなかのはたで、はたなかのなかははたなかのなかで・・・」

「それじゃ分かんねえよ・・・まあいいわ」

「訳あり物件だって知ってて借りたけど・・・そうか・・・」

「でも、僕には見えないしな・・・俺、霊とかそういうの怖くないし悪さ

しないならここにいてくれてもいいけど・・・」

「よかったですね、パセリさん・・・未来ちゃんが、いていいって言ってますよ」

「うん・・・よかったですね・・・」

「未来ちゃん、彼女喜んでます」

「俺はいきなりモテモテだな・・・セクサロイドに幽霊って・・・ふたりとも

人間じゃないってのがな・・・」

「でも私、パセリさんにヤキモチ妬いちゃう」

「未来ちゃんは私だけのものだもん」

「パセリさん、悪いけど、あなたには未来ちゃんは渡しませんからね」

「それにエッチできるぶんだけ、私のほうが有利ですから」

「なに？セシル幽霊にライバル意識燃やしてるのか？」

「だって、未来ちゃんに色目使う人は誰でも私のライバルだもん」

「だからパセリさんに言い寄られても浮気しちゃイヤだよ」

「そんなことしたら、私・・・」

「自壊するって言うんだろ？」

「やめろよ、僕の部屋に幽霊がまたひとり増えるじゃないかよ」

「浮気なんかしやしないよ・・・セシルだけだよ・・・」

「え？今なんて言ったの？」

「浮気なんかしないって言ったの・・・」

「その後だよ」

「え？・・・セシルだけだよ・・・って・・・」

「本当に？・・・それほんと？・・・私の片想いじゃないんだね」

「いや、片想いなんかじゃないと思うけどな」

「俺だって・・・セシルのこと嫌いじゃないし・・・」

「嫌いじゃないしって、その言い方微妙じゃない？」

「いやそのままだけど・・・嫌いじゃないってことは嫌いじゃないってことだろ？」

「何言ってんの？」

「嫌いじゃないってことは好意は持ってるけど好きってわけでもないってことでしょ？・・・」

「そう言うことにはならないだろ、それは解釈の問題だよ」

「え？・・・なに？パセリさん」

「うん・・・あ〜あはは・・・そうだね」

「未来ちゃん、あなたたちおバカねってパセリさんが言ってるけど・・・」

つづく。