第3話:セシルちゃん。

タダより安いモノはない・・・でもタダくらい怖いものもない。


ってことで俺は怪しげなジャンクショップで、連れて帰ってくれたらタダで

いいって言われて、ウハウハでメイドのガイノイドさんを、お持ち帰りすることになった。


その子はとっても可愛いガイノイドだったから、こんな子と毎日暮らせるなら

ラッキーって思った。

だからなんで前のオーナーさんが彼女を手放したんだろうって不思議に思ったんだ。


首の横に刻印されたネームで、その子の名前がセシルだってことが分かった。


しかも、なぜかメガネなんかかけてるし・・・人間なら視力が落ちるってことも

あるけど・・・ガイノイドだろ?・・・基本、中身はメカだよな。

目が悪いなんてことあるのか?・・・それとも狙い?・・・伊達メガネ?


まあ、なんせタダだから・・・。


で俺がセシルちゃんを連れて店を出ると、空気が濁っていて今にも雨が降り

そうな気配だった。

最近よく雨が降る・・・異常気象のせいかもな。


で、早速、彼女に話しかけられた。


「あの・・・私、捨てられちゃうの?」


「およよ・・・声、めちゃ低くない?・・・ホラーっぽくて怖いんだけど」


「あ、声のレベル10段階まで調整できちゃうけど・・・」


「それなら一番可愛いレベルでお願いしていい?」


「分かった・・・」

「でぇ、私ぃ、捨てられちゃうのかな?」


「お〜・・・その甘い声・・・俺の耳に心地よく入ってくる〜♪・・・なんか

胸がくすぐったい・・・めちゃいいかも・・・」

「その声で寝る時、エッチい言葉囁いてしてほしいわ」


「ねえ、聞いてる?・・・私を捨てるの?」


「なに言ってんの、君を捨てたりなんかしないよ」

「もらって来たばっかなのに、なんで捨てなきゃなんないんだよ」

「いい?セシルちゃんは、これから俺のマンションに行くんだからね」


「それからセシルちゃん、俺の名前だけど「今寄 未来いまより みらい

って言うんだ・・・・・・未来みらいって呼んで?」


「分かった、未来ちゃん」


「セシルちゃんは今日から俺んちのメイドさんになるんだよ」

「俺の代わりに家事手伝い、家政婦さんして欲しいんだ」


「廃棄処分されないの?」


「そんなことはしないから・・・安心して」

「俺についてくればいいからね」


「分かった・・・」


そう言うとセシルはスカートをめくった。


「セシルちゃん・・・なにしてんの?」


「だって私のパンツ見たかったんでしょ?」


「なに言ってんの・・・パンツなんか見たいなんて思ってないし・・・」


パンツは超ビキニで色はピンクの水玉だった。


「私のスカートの中、気にしてたでしょ・・・未来ちゃんエッチだね。

だから見せてあげたのパンツ・・・満足?」


「だから、違うって!!」


「ウソついてもダメだよ・・・私のメガネ相手の心理が分かるんだから」


つづく。

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