駆ける白熊

あのねあのね、とでも言うように、小さな白熊はお友達の白熊の耳に顔を寄せて話し掛ける。白熊の言葉は人間には分からない。だけどその表情は、どちらの白熊も楽しそうで、ふわふわもふもふの手を、いや前肢を重ねて、白熊二頭は駆け出す。二足歩行なんだとか思いながら、いつまでも後ろ姿を見送った。

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