深夜のポエム

A子舐め舐め夢芝居

前途

さよならには続きがある

僕は荊の上に座り

君は愛を育む


君は人の手の冷たさを知り

僕は花の美しさを知る


君の家には灯火が宿り

金木犀がすべてを許すだろう

僕の部屋はいつも夜だ

それでも窓は開いている


青い鳥が君の夢をさえずりますように

あの暗闇の奥がやってきませんように

全てが嘘だと分かっても

君の痛みが偽りになりませんように


僕の祈りは君に届かない

君の思いは僕に伝わらない


さよならには続きがある

祈りはやがて老いていく

君の顔は煙になる


煙の残り香は壁に染みついていく

僕は壁の前で立ちつくすばかり

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る