第30話 反応


記者会見が終わるとすぐに、様々な反応が見えた。

日本での話題は今までの境遇に対して同情的な意見も多かったが、メディアに晒すことで特に目立ったのが、その容姿だ。


一部のSNSの反応。


@KawaiiFan: 「レンさん、イケメンすぎて目が痛い!スーツ姿ヤバすぎだろ!」

@YumeNeko: 「兄妹揃って美形とか反則だよ。こんなイケメンな兄妹、他にいないよね?」

@LunaDreamer: 「レンさんの顔面、まじで映画の主演級じゃん!顔が完璧すぎて直視できない……」

@SubaruSky: 「レンさん、ただ立ってるだけで絵になる……その存在感、普通じゃないよね!」

@Hana_Aki: 「スーツ姿にビックリしたけど、あの落ち着いた雰囲気とイケメンさ、全てが完璧すぎる」

@Aka_Kei: 「お兄さん、彫りが深すぎ!まるで彫刻みたいな顔立ちしてる……本当に人間?」

@Rika_Chan: 「目元が鋭すぎて、キリッとした顔がかっこよすぎる!!どうやったらそんな顔になれるの!?」

@Takuto_K: 「お兄さん、あの顔面でスーツも似合ってて……もはや反則だよね……」

@Chika_Senpai: 「リナちゃんも可愛いけど、レンさんがイケメンすぎて全部持っていってる」

@Sakura_Mari: 「美男美女の兄妹すぎる……!こんな完璧な遺伝子どうなってるの?!?!」

@Ryoji_Fan: 「お兄さん、ほんとに顔面レベル高すぎる。あのイケメンっぷり、ずっと見ていられるわ……」

@YumiTsubaki: 「笑顔も素敵だし、何より表情が絶妙にかっこいい……なんだこれ、もう最高」

@TanakaYuki: 「ただ話すだけで視線奪われるし、顔が良すぎて他のことが目に入らないw」



他にも様々に容姿が話題になってはいたが、それも含め星波レンの会見は国内外のメディアで大々的に報道された。


特に、海外では彼の壮絶な過去と、今回の特異点発見に関する発表は、瞬く間に世界中の人々の注目を集めた。彼が語った「拉致」と「強制労働」という衝撃的な体験は、ダンジョン問題に対する世論の関心を一気に高めるきっかけとなった。


日本国内では、星波レンの勇気ある告白に多くの人々が共感を示した。SNSには「彼の生き様に感動した」「政府はもっと彼に支援すべきだ」という声が溢れる。その一方で疑問視する声も多々あり、意見が対立することで星波レンに関するハッシュタグがトレンド入りした。


政府に対しても、「ダンジョン政策の遅れが彼のような被害者を生み出したのではないか?」「MSMS国家セキュリティ管理システム非加盟国には明確な政策をあげるべきだ」といった批判も浮上し、政府の対応を疑問視する声も相次いだ。


こうした意見がメディアや市民間で飛び交う中、政府は急遽、ダンジョン関連の法整備を加速させる方針を発表。新たに設置された「ダンジョン対策特別委員会」が、レンをアドバイザーとして招く可能性も取り沙汰された。


このことは日本国内だけには留まらず、国際的な反応はさらに大きな広がりを見せた。


アメリカをはじめとする先進国では、レンの発言が人権問題の側面からも注目され、主要ニュース番組が彼の体験を特集。多くの評論家が、「ダンジョンが経済的な利益と同時に重大な人権問題を孕んでいることを改めて認識させられた」とコメントした。


一方で、レンが会見で暗に言及した拉致国家、つまりダンジョンを利用した犯罪が横行している一部の国々に対して、批判の声が高まった。その中でも特に非難が集中したのは、彼が拉致された地域として示唆された国家だった。この国はこれまでにもダンジョン資源の違法取引や国際協定違反の疑惑が浮上していたが、レンの告白をきっかけに世界中から糾弾の的となった。


国連は、直ちにダンジョン問題に関する緊急会議を招集。その場で、レンの証言が取り上げられると、多くの加盟国が拉致国家への非難決議を支持した。国際人権団体も声明を発表し、「ダンジョンを悪用した人権侵害行為は断じて許されるべきではない」「ダンジョンを悪用した強制労働は近代の奴隷制である」として、人権侵害行為が横暴する国家への圧力を強化するよう訴えた。


アメリカ政府はこの動きに賛同し、MSMS非加盟国家に対する追加制裁を発表。制裁内容には、ダンジョン関連技術の輸出禁止や、関係企業への経済制裁が含まれていた。欧州連合(EU)もこれに追随し、国際社会は徐々にMSMS非加盟国家を孤立させる方針を固めつつあった。


各国政府もこれに応じ、特にダンジョン技術を活用している先進国が強い態度を示している。


国際連合が続けて声明を発表し、特定の国家を名指しこそしなかったものの、レンが暗に示した「拉致国家」への調査を行うための国際的なタスクフォース設立を検討中であるという。


一方で、問題の国の政府は「根拠のない中傷だ」「事実無根の主張に断固抗議する」と否定。


それに世論は反応する。


「完全に信用できない」

「過去にもこの国は人権侵害で批判を受けてきた。同じことを繰り返しているだけだ。調査を求めるなら、なぜ最初から協力しなかったのか?」

「証拠を出すべきだ」

「もし本当に事実無根だというなら、国際機関が調査に入ることを歓迎すべきだ。それを拒むようなら、その時点で嘘だと見なす」

「逆に怪しい」

「何の証拠もなく『事実無根』と言われても説得力がない」

「これが本当なら、拉致国家の責任を徹底的に追及する必要がある。同時に、こうした告発を行う人々を守る国際的な枠組みも必要だ」


この様に国際的な批判は日に日に高まり、経済制裁の可能性も浮上している。


さらに、拉致事件の被害者支援に向けた動きも活発化した。レンが語った「ダンジョン内で亡くなった多くの命」という言葉が人々の心を動かし、国際的な被害者救済基金が設立されるに至った。


その後も、レン自身の発言を巡る議論はなおも続いていた。彼は会見後にメディアからのインタビューを辞退し、姿を消した。その理由について関係者は、「彼自身、過去の傷を乗り越えるには時間が必要だ」と説明している。


それでも、彼が放った言葉は世界に大きな影響を与え続けた。国内では、ダンジョン探索者の労働環境改善を求める声が高まった。


他には、今回の特異点に関する情報だが、アメリカと日本がこれまで隠蔽してきた事実が明るみに出たことで、国際的な説明責任を果たしていないことが明らかとなってしまった。「特異点隠蔽の件は無視できない」「拉致国家への非難は当然だが、特異点の情報を隠してきたアメリカと日本への疑念も晴れない。国連主導で包括的な調査を進めるべきだ」など。


この特異点を巡る疑惑が深まる中、国連や各国の科学者コミュニティでは新たな動きが見られる。特に拉致国家が開発中とされる「ダンジョン制御技術」の詳細を明らかにするため、国際調査団の派遣を求める声が高まっている。


一番の情報を得ているアメリカは「特異点」や「ダンジョン技術」についての一切のコメントを拒否。代わりに「事実無根のデマを拡散する者には厳しい対応を取る」と声明を出した。


今回の一方的な情報公開が、世界的な不安と混乱を助長していると非難を浴びせる国も出始めた。


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