第10話 初配信 その3
「準備あるからちょっと待ってね〜。手元映すし、何より……何故か知らんピアノがある。」
TUMUGI[プレゼント]
[は?]
[ひ?]
[ふ?]
[へ?]
[ほ?]
[見よこの団結力!]
「いや、馬鹿なの?だってこれグランドピアノじゃん!詳しくなくてもわかるって!これ絶対高いって!いくらしたの!?」
TUMUGI[150です……]
「ねぇ馬鹿なの!?娘のためとはいえやりすぎ!」
TUMUGI[いや、でも我が家の収入からしたら大した金額じゃないし……]
「嘘でしょ!?うちってそんなお金あるの……」
[うち?妙だなぁ。TUMUGI先生の家の話なのにあたかも自分の家の話みたいに。]
[もしかして実の娘説ある?]
[これは蒼井ちゃん動揺し過ぎてミスったか?]
[TUMUGI先生に続いて蒼井もミスか。]
「すぅ〜〜はぁ〜〜すぅ〜〜はぁ〜〜……。皆さん忘れてください。」
TUMUGI[蒼井ちゃん……]
[い・や・だ!]
[親子そろってポンコツか?こいつら]
[ちょっとそれは無理かな?]
[もう切り抜きとか上がってるんだろうな]
[つ httqs──────────]
[切り抜き師の仕事が早すぎるwww]
「えぇっと……TUMUGI先生どうする?」
TUMUGI[私はもう諦めた]
[私はもう諦めたwww]
[潔いwww]
[TUMUGI先生さすがだわwww]
[強すぎwww]
「TUMUGI先生もといボクの母が諦めたので、ボクも諦めてスルーしていきますね。TUMUGI先生、ボクらネットリテラシーが足りないみたいなんで一緒に勉強しましょうね。」
[ほんま草]
[重大ニュース!"ボクの母"]
[雰囲気似てると思ったけど道理で……]
[150万のプレゼント、母親からなら普通……いや、おかしいか]
「いろいろあったけどそれは置いておいて、ピアノ弾きますか!」
[いろいろ(本名バレ、グランドピアノのプレゼント、母親バレ、達観するTUMUGI先生)]
[いろいろがいろいろ過ぎやろ]
[おぉー!!]
[待ってました!]
「君らのコメント見ないで曲選ぼ。まぁボクが弾けるアニソンなんて少ないんだけども…………っとこれ弾こう!それでは聞いてください。おジャ魔女カーニバル!!。」
[世代違うだろwww]
[なんでこれwww]
[これ何年前?]
[2,30年前だろ]
[で、それを今から歌うのが?]
[四歳児]
[いや、草www]
──────────────────────────────
「ふぅ……疲れた。ボクの演奏はどうだったでしょうか!」
[めっちゃ懐かしくて最高だった!]
[選曲が謎なのをスルーすれば最高の演奏だった]
[なんかよくわかんないけど凄かった]
「ボクはグランドピアノとか初めて触ったから弾くのめっちゃドキドキしちゃったよ!さて、次なにする〜?って言いたいところだけどさすがに配信長くなりすぎるから今日はここでおしまい!そろそろボクも寝る時間だし、この後TUMUGI先生とお話があるからさ。感想とか次のリクエストを#神代生放送でツイートしてね!エゴサするから。」
[ばっちり感想書くぜ!]
[トレンド乗るくらいな!]
[トレンドはもう乗ってるぞ?]
[え?]
「それじゃああお友のみんな!おつしろ〜!チャンネル登録と高評価よろしくね〜!え?嘘!トレn……」
"ブツッ"
この配信は終了しました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます