第9話 初配信 その2
「違う!今日はこんなことをしてる場合じゃないんだよ!今日に向けていろいろ準備してきたからとりあえずノルマクリアしないと!ってあ……。V体出してない。」
[いや、おい!]
[VTuberの配信やぞこれ]
[いっちゃん大事なヤツやんけ]
[ただまぁ誰も]
[指摘しなかった]
[からしょうがない]
[謎の団結力!]
[これで初配信である]
「言い訳させて言い訳させて!違うんだよ!軽く雑談してからそれじゃTUMUGI先生が作ってくれた体のお披露目をします!みたいな流れを想定してたわけよ。でもさぁなんか思った以上に話が弾んじゃってさぁ。ごめんね。」
[ほなしゃーないわ]
[TUMUGI先生のせいってことで]
TUMUGI[え?なんでぇ……]
[ちょっとTUMUGI先生!何やってるんですか!]
[まさかTUMUGI先生がこんな人だったなんて]
[いや、元々こんな感じか]
[オプに浮上してきた時もこんな感じだったしな]
TUMUGI[酷いよ!]
「文句はボクのママであるTUMUGI先生にどうぞ。というわけでV体お披露目まで〜!3,3!2,2!1,1!ドンッ!」
そこに現れたのは猫耳と尻尾を生やして銀髪になった僕。やばい!ボク超可愛い。超絶美幼女!やっぱりボク最強。あぁマジ惚れる。自分じゃなかったら告ってた。いや、自分でも惚れる。よし、告ろう。
[なんか蒼井ちゃん自分の容姿に見蕩れてない?]
[なんか何かを決意した目をしてる……]
[狂人の目……]
[可愛いは可愛いんだけど動画で先に立ち絵見たし……]
TUMUGI[ん〜♡ぎゃわいいい!!]
[う〜んこの……]
[さすがだわ……]
[これで既婚者なんだぜ?信じられるか?]
[ほんま草]
「蒼井ちゃん可愛い!ボクと付き合ってください!」
[何言ってんだこいつ……]
[やはり変態の子も変態か……]
[この母にしてこの子ありだね]
[うわぁ……]
[ほんと真面目に引く]
「ちょっと止めてよ〜ただの冗談じゃんか〜!」
[いや、目がガチだった]
[それな]
[動画だからこの狂気が隠れてたんだな]
[配信になるとすぐこれだよ]
[いっそ清々しい]
「え?じゃあ逆にこんな可愛い子相手に一目惚れして告白しないの?ヘタレ?皆はヘタレなの?」
[あぁん?戦争か?]
[これはライン越えだぞ]
[ピキピキで草]
[世の四歳児はそうじゃない]
[あと普通にもうちょい段階踏みたい]
[踏みたい?は!閃いた!]
[フゥ……一応蒼井ちゃんも四歳ってことになってるんだから変なこと言うなよ!]
「女児相手にセクハラするなし!それより配信タグもファンアートタグもR18ファンアートタグもファンネームも決めてない!君らほんとどうしてくれんの!まず配信タグね。」
[#神代生放送]
「採用!次ファンアートタグ!」
[#あおいらすと]
「採用!次R18の方!」
[#見ないで蒼井ちゃん]
「不採用!他!私も巡回するから見ないでとか禁止で。」
[#おませな蒼井ちゃん]
「う〜ん……おませってのが釈然としないけど時間ないし採用!次ファンネーム!」
[にぃにとねぇね!]
「もうひとひねり欲しい!」
[ファンネームがあお友で、蒼井ちゃんからのリスナー呼称がユーザー名プラスにぃにとねぇねで!]
「よし、採用!これでやらなきゃいけないことは終わった。それじゃあ企画の方を発表していくよ!」
[すっげぇ勢いだった……]
[気付いたら終わってた]
[にぃにとねぇね呼びの提案ナイス]
[もう内容濃くてお腹いっぱいなんだけど]
「お腹いっぱい?知らん!本番はこっからなんだよ!題して!蒼井ちゃんに任せろ!それじゃあ説明するよ!まぁそのままなんだけどね。これは割となんでもできるボクがあお友のみんなのリクエストにひたすら答えるっていう企画だよ!あ、えっちなのはダメだからね?」
[フォーーーーー!!]
[最高なんだが!?]
[なんでもって言われるとパッとは思いつかない……]
[はいはいはい!アニソン弾き語りがいいです!どのアニソンかは蒼井ちゃんのおまかせで!]
[アニソンはあちぃ]
[弾き語りとか何その欲張りセット!最高かよ!]
「おっけーい!それじゃあ蒼井ちゃんに任せとけい!」
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