1.

第1話

とある昼休み。


大きな桜の木が植えてあり生徒の間ではちょっとした人気の場所、中庭で私はそこにいた。


目の前には知らない男。

ネクタイの色が青だから、2年生か。


「ずっと前から神代さんの事が好きでした。

付き合って下さい。」


顔を真っ赤にしながら手を差し出し頭を下げる、名前も知らない男。


うーん、つまらない。


『ごめんね〜。無理かな。』


ニコッと笑うと男は”なぜ?”と言いたげな目で見てきた。


なぜって、そりゃあ.....


『だって、優愛の好みじゃないもん。

それに貴方誰?』


どうせ、付き合ってからお互い知ろうとか言うんでしょ。そういうのめんどくさいんだよね〜。


『もう少しマシな告白して欲しかったなぁ。

じゃ、ばいばーい。』

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