第63話

「聞いてたわよ。でも、どうしたってあんた達が許せない。」


会長だと思われる彼女はニヤッと笑った。


「次の手を考えてたらたまたまこの女が来ててね。

なんか暗いし、この世の終わりみたいな顔をしてから言ってあげたの。」


”もしかして涼介くんに捨てられた?”ってね。と彼女は笑った。


『は?どういう意味?』


「だって毎朝登校してくる二人が珍しく一緒に来てないし、私達の間では等々別れたのかな?って噂になってるのよ。」


彼女達にとってはそれがとても嬉しいことらしい。


だから、それを利用してみっちゃんを追い詰めたと...そういうことね。


『たまたま一緒に来てないから別れたって発想本当に凄いと思うんだよね私。こんなことしてる時点で馬鹿かなと思ってたけど本当に馬鹿とはね。』


あらヤダ、つい本音が出てしまったわ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る