第12話 私が怖いもの...2

よほどのことがなければ

やり過ごしてしまう心霊現象...


職場のビルの一番近いおトイレを

皆さん 嫌がるのですが

私はあまり違和感が無いというか

少しのことなら慣れているので

平気で使っていますが...



先日...

例によって夕方から一人で仕事を終えて

職場を出る前に手を洗おうと

22時30分頃そのおトイレに行きました


手だけ洗って 廊下に出る時に

ワンタッチの差でドアを開ける前に

電気のスイッチを消してしまった

一瞬 真っ暗になったその瞬間...


私の後ろの方から大勢の人が

全速力で走ってくるような足音が

ダダダダダッ!と聞こえてきて...


その時はさすがに気持ち悪くて

思わず『来ないで!』って叫んで

飛び出しました


でも...

私の感じでは 

そのおトイレにいるのではなくて

その壁を通り抜けて 

通路になっているんじゃないかな?

みんな壁の向こうから走ってきたから...


マロンが元気だった頃

マロンもそういうことわかるみたいで

私が嫌だな...と感じるより前に

私を見上げて『ママ だめだよ!』って

いつも教えてくれた


それでも私が気づかずにいると

動かなくなって私をその先に行かせないように

必死で頑張ってくれたね


それでも引っ張って私が行こうとすると

私の洋服をくわえて必死になって教えてくれた

そんな時 思わず自分の歯が

少しでも私に当たってしまうと

マロン,,,

すごくしょんぼりしてしまうから

そんなマロンが 

可愛くて愛おしくて...


自分が幽霊になっちゃった今でも

必死になって私のこと

守ってくれているのかな?


マロン...

今日もありがとね

愛してる...

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