第38巻 物語はつまらなくなる

長編小説

物語はつまらなくなる

第38巻

わたしは知っている最初は面白いと思った物語が終盤になるにつれてつまらなくなる現象を、最初はつまらないと思った物語が終盤では面白いと思う現象を、しかし人間は強欲だ、最初も終盤も面白い現象を望む。最初面白くても終盤に面白さを感じなければ評価を下げ、最初つまらなくても、最後面白いと評価を上げる、しかし最後まで見てくれたひとだけだが、物語はつまらない、最初面白いものが最後つまらなくなっても見るのは、一種の慣性の法則により、人間の心理を利用されている、一貫性の原理を利用されている。最後まで見て終盤面白ければそれは心理学を利用されている、それは最後よければなんか全部いいと感じる心理である。名前はない。そんなことはどうでもいい、とにかく、物語全部が面白い物語などこの世に存在しないのに、人間はそれを求める。そんな物語はない。それは自分たちで作っていくのだ。この物語は誰かに宛てた、小説ではなく、自分に宛てた、小説でもなく、手紙でもなく、映像でもない。だからこれは自己満足であり、自己満足ではない。それは必ず世界にこれを見せ、世界にこれの記憶をなくす。それは概念であり、ものではない、それは絶対に知ることはできず、その物語は面白くもなく、つまらなくもない、そんな物語、それは薄めたスープでもなく、濃くしたスープでもない、それは元々スープではなく、表現などできない。人間が言葉に出すときに表現しなくてはならないから仕方ない言葉に表してそお言っている。それはそもそも表現することは不可能であり。見る人によって感じる人によってそれの表現はちがう。わたしは物語がつまらなくなるという表現を知っている。わたしはもうそんな物語は嫌だ、だけど良い、わたしは少しおかしい、わたしはいつもおかしい、わたしは精神障害なのだろうか?わたしは何なのかわからない。だけど一つだけ望むものがある、それは美しい死を望むことだ。それはわたしの信念であり、生きる意味であり、死ぬ意味であり、存在する意味である。わたしはやっぱりおかしい、もうその時がきたわたしは自殺した。

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